豊浜町斎島/あびの里いつきサウンディング調査

お仕事
斎島船着場から豊島、大崎下島を望む

豊島はもう本土と橋でつながっているので厳密には離島ではないのですが、豊島から出ている定期船に乗って15分くらいのところに斎島(いつきしま)という離島があります。島に住んでいるといいながら、普段船に乗る機会はこの島かもう一つの離島、大崎上島に行く時くらいです。

この小さな島にアビの里という宿泊施設として建てられた建物があります。合併前に豊田郡豊浜町が立てて、合併後に指定管理者を募集したのだけども手を挙げる業者が見つからず閉鎖していた建物なんです。「アビ」は広島県の県鳥で、豊島の漁師が伝統的にこの鳥を使ったアビ漁という漁法が盛んだったこともある鳥です。このあたりの象徴的な生き物だったんですね。今はエンジン付きの船が主流になり、アビを見かけることはほとんどないそうです。

豊島で一緒に活動する島出身のメンバーと話していた時に話題に出たことがきっかけで、そのアビの里について、去年の春頃に呉市役所に問い合わせたことがありまして。いくつかの団体から利用についての打診が来ているのだとか。誰か使ってくれてあの立派な施設が管理されるようになれば、一般の観光客も宿泊や入浴に使えるようになるよね、と期待していた。

大浴場。これ稼働させるには何組の宿泊客が必要だろうか

今年、その話の進捗を聞きに行ったら全く進んでいなくて、これから行政的な手続きを進めますと。①まず広く活用方法の提案を集めて、②その提案を元に入札を行うプランを作成し議会にかけるんだそうだ。具体的な打診があった団体が使いたいって言っていてそのプランが妥当ならもうそこに決めればいいと思うんだけど。機会の均等とか地元住民に対する説明とか?法律で決まってるんだろうけど、もっとお金(人件費)や時間を効率的に使う方面で舵を切れないものだろうか。

といいつつ(ほぼ出来レース感のある案件であることを感じつつ)、せっかくの機会なので、提案をする事業者として見学をしてきました。地域おこし協力隊として着任した直後に見学したことはあって3年ぶりとか。うーん。やっぱり某地域創生のコミュニティで「墓標」と揶揄されているハコモノの一つだな。国や県の補助金使って、当時は経済回ったのかもしれないけど結局あまり活用されずにすぐ閉鎖されている。でもこの前見てきた教員住宅に比べれば程度良く残っているように思える。このタイミングで違う形で再開されたらまだ良いのかもしれない。念の為、指定管理者で宿泊業を行い、離島ならではの企画で宿泊連動型のイベントで集客する、みたいな案を提出予定。万が一通るんだったら全力でやります!